1999年の夏休み >>> 5+


真夜中、悠 (宮島依里) はひとり森を歩く。
たどり着いた湖の辺の崖で張り詰めた顔が月を見上げ、それに届けとばかりに崖を蹴る少年。
湖面に波紋が広がる…

同じ少年なのか? 走る列車で目覚めた彼の目には真っ直ぐに続く線路が映っている…

和彦 (大寶 智子) 則夫 (水原 里絵) 直人 (中野 みゆき)
学年は違うが会話から夏休みに行き場が無く取り残されたとわかる3人の少年たち。

悠の死は暗い影を落としているものの3人の夏休みは平穏に過ぎて行った。
薫がやって来るまでは・・・

悠と瓜二つの薫が現れ驚きを隠せない3人だったが…

性格の明るい薫は自然とみんなに溶け込み4人の夏休みが過ぎて行った。

が、徐々に薫の奇行に気付き始める…

やがてそれぞれの心に亀裂が生じる。

母の死の連絡が入り薫が寮を離れ、和彦はその後を追う。 薫は悠なのか? 謎は解けぬまま…

この出来事で束の間4人は良い関係を取り戻す。
が、そこに和彦が湖へ捨ててしまった悠からの手紙が現れそれが引き金となり…
物語はクライマックスへと向かう。

不思議な世界観に引き込まれます…
登場するのは4人の少年だけですが、それを少女たちが演じています。
まだまだ定まりの無い少年のひと夏の幻想が美しい音楽と映像で流れてゆく世界…
子供の美しさ・弱さ・残酷さ・そして逞しさを怪しく・幻想的に描かれていてすばらしいです。
誰が観ても楽しめるものではないでしょうが・・・
中村由利子さんのピアノが少年たちの心情や行動と同期しているよう…
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