ブログDEロードショー : 十二人の怒れる男 (1957) -12 ANGRY MEN-
映画仲間の“miri 姉さん”“宵乃さん”らが企画している「ブログDEロードショー」
【ブログ DE ロードショー】ってこんな企画です☆
オープニングとエンディング以外はず~っと同じ部屋の中が舞台で、その中に12人もの怒った男たちがいるんですからむせるほどの暑苦しさです…
父親殺しの容疑者となった少年の有罪・無罪を決する陪審員の討論だけでこれほどの緊迫感を持たせるのは素晴らしい!
問題提起をする陪審員8番(ヘンリー・フォンダ)をただの面倒くさいオッサンにしない様、偏見に満ちた言動を吐く陪審員3番や10番を配置し、密室のイライラを煽る7番、息抜き的な存在の12番等々それぞれの持ち回りがしっかりとしていて、非常に重要な存在の4番、そしてKEYを握っていたのが9番って所が面白いところ
陪審員11番もとても大切な存在でした…
役者の出っ張り方、引っ込め方が絶妙に上手いからこそこの密室劇も成り立ったのだと思います
映像的にもなかなか変化がつけにくい状況で、よく飽きさせずに見せるものだな~と!
後半の白熱した討論になると、今までほとんどバストショットだった画角がどんどん頭が切れるほどのクローズアップに変わります
それまでシャツの濡れ具合で暑さを見せていましたが、アップになって額を流れる汗が見え、それによって精神的な緊張感までひしひしと伝わってくるようでした
討論の主役である少年を最初に少しだけ登場させていました
僕の中ではこの画は必要かどうかで非常に迷うところです…
この少年Aくん、どう見ても父親を殺すようには見えません
この彼の顔を見せることで観客の心情を、11対1で有罪だった陪審員の考えを反対方向への討論へ持って行きやすくしようとしたのか?
もっと悪人面の少年だったらどうなっただろう?
いや、全く映さなかったらどうなんだろうか?などと考えてしまいます
『十二人の怒れる男』おもしろい作品でした
いいお芝居を観せてもらったな~と言う感じ…
僕の中では、展開はシリアス、でも妙に現実味の感じられない映画ではありました
陪審員たちの推理で覆ってしまうような証拠で裁判が行われているとしたら恐ろしい…
陪審制の裁判ってホントにこれに近いものなんでしょうか?
と、言うか証拠・証言ってこんな扱いなんですかね?
この安直さはあくまでもお芝居として楽しむための設定だと信じたい…
そうでないと恐ろしくって“容疑者”にもなれやしない(^^ゞ
正しい裁判のために何をどうすべきか?
ま~るくなって相談だ~♪
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