ブログDEロードショー :素晴らしき哉、人生! (1946)
家族や町の人々のために尽くし、夢を持ちながらも果たせず…
不幸ばかりではないけれど、なんともツキのない人生を送る主人公のジョージ
数々の逆境を乗り越えてきた彼だったがあるクリスマスの日、自殺にまで追い込まれてしまう
そこに天使が現れて… 果たしてジョージの人生は?
素晴らしき哉、映画! と、言っても良い作品ではないでしょうか?!
お話しは少年時代から…
この日、アクシデントでジョージは左耳の聴覚を失います
そんな障害など微塵も感じさせない利発で思いやりのある少年ジョージ
ジョージに想いを寄せるメアリー キラキラな顔が愛らしい
「ジョージ 大好きよ…」
メアリーはジョージの聴こえない左耳に囁きます
幼い恋の中にこんな風に少女の恥じらいを組み込むなんてロマンチックですね~
~少年期から青年期へ~
青年へと成長したジョージ
僕のお気に入りのシークエンスがここ…
ダンスパーティーで、ニューヨークから戻ったメアリーと再会します
廃墟のホテルに石を投げ、窓を割ることができると願いが叶うと言われています
当然、2人も投げます
帰れない二人を残して…
もう、甘酸っぱ過ぎます・・・(>o<")スッペー
自分の夢を熱く語るジョージ
メアリーに「君は何を願った?」と尋ねます…
メアリーの眼差しにその答えは光っているのに気付かないジョージ▄█▀█●
普通なら映画を観ていると主人公に感情移入するものですが、この時ばかりはこのオヤジが僕そのものでした
結構過酷なジョージの人生ですが、メアリーとの恋物語に心が和みます
そんなジョージに最大の試練が12月24日午後10時45分に訪れます
これまで何度も何度も夢や希望を打ち砕かれてきたけれど、人格者の父、お金は無くとも楽しい友たち、そして愛するメアリーと子供達に囲まれて下を向くことなく生きてきたジョージにまだ理不尽な不幸が降りかかるのかと思うとこっちまで自棄になりそうです!
でもこの作品の素晴らしいのはここからでした…
今まさに死のうとしているジョージの前にその命を救おうと“天使(但し2級)”が現れます
このちょっと頼りない“天使(但し2級)”がジョージにふたたび生きる気力を蘇らせる為にとった方法がこの映画を名作と成らしめるたったひとつの冴えたやりかたでした
はじめに「素晴らしき哉、映画! と、言っても良い作品ではないでしょうか?!」と称したのはこのことです
“天使(但し2級)”のとった方法で、一瞬にして町が別の世界になってしまい…
いや、でも変わったのはせいぜい店の看板程度で、VFXを使っているわけでもなく、同じ俳優がメイクと衣装を替えただけ…
なのにまるでSF映画のごとくスリルに溢れ、世界が変わるのを見せられた気がしました
タイトル通り、最後は絵に描いたようなハッピーエンドですが、積み上げてきたものがハッキリ分る納得のエンディングでした
じれったいジョージとメアリーに「早くキスしろ! 若さを無駄にするな」と言ったオヤジに共感したのですが、今僕のようなオヤジが街を歩いている時に言いたくなるのは「おまえら若いからって所かまわずキスしてんじゃね~よ!」です…
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