悪魔の手毬唄 -石坂=金田一-
2011年が終わります
こうして自分が無事に生きていることに改めて感謝出来る1年でした…
いつの頃からか毎年年末年始のこの休みには“石坂=金田一”作品を観ることが僕の恒例となっています
そして今年の一本はシリーズ中“最も切ない…”これにしました
もう何回も観ているのですが、何回観ても分らないのがこのシーン…
冒頭、金田一と磯川警部(若山富三郎)の宿となる「亀の湯」の主人:青池リカ(岸恵子)が息子の歌名雄を探して裏山へ…
その時小さな崖崩れが起こります
僕はこの“崖崩れ”のシーンを挟んだわけが今だにわかりません…
これから“日常”が崩れ始めると言うことか?
犯人の内面が崩壊していると言う表現なのか?
もう数十年悩みっぱなし(^^ゞ
あと毎回同じことを感じるのが…
あともうひとつ…
このタイトルへの入り方がどうしても唐突と言うか、前のシーンの切り方が気に入らない!
毎回毎回必ず引っかかる…
が、毎回楽しみなシーンもあります
このシーンでの二人の表情、交わす言葉… いいんだなぁ~
磯 川:「やぁ…」
金田一:「やぁ…」
磯 川:「少しもかわりませんな、四年前と…」
金田一:「はぁ… そ~ですか」
磯 川:「こんばんわ」
金田一:「こんばんわ」
磯 川:「会いたかったですわぁ…」
金田一:「はぁ、ボクも…」
劇中、リカに金田一との関係を問われた磯川はこんな風に答えています
リ カ:「あのぉ、金田一さんとはどういうお知り合いです…?」
磯 川:「あ~、かつてね、ある事件を命がけでやったことがありましてな…」
磯村と金田一の絆、歳を超えた友情と信頼関係はこの作品中ひしひしと伝わってきます
そしてこの磯川警部が、いや若山富三郎が素晴らしかったからこそ、この映画は良かったのだと思うのです
『悪魔の手毬唄』は“見立て殺人”の中でもその殺人現場が印象的です
3番目に殺された“里子”は色々と不憫でした… 死体も美しくないし…
他にも画がイイですね…

屋敷の奥行きが見てとれる光と影の使い方…

光と影と言ったらこれですね!

このシーンはなんか笑っちゃうんでうけど…
あと、画面への人の納め方も面白い

濃いなぁ~(^^ゞ

こ~ゆ~座敷の撮り方もキレイですね…

この手毬の動きは今でも不思議(。´ー`)フーン...?
最後、犯人が沼に身を沈めるシーン…
もう少しお金があれば違う角度でも撮れたんじゃないかなと思う
もっと波紋をキレイに映せたとか…
この作品、20年間事件を追い続けた磯川の“青春と秘めた恋”の物語だったとも僕は思うのです
だから最後、切ないだけでなく、胸がキュッとするんじゃないかと…
そして、金田一との別れのシーンでこんなナレーションが僕の中では聞こえていました…
今、万感の思いを込めて汽車がゆく。
一つの旅が終わり、また新しい旅立が始まる
さらばメーテル
さらば銀河鉄道999
さらば少年の日よ・・・
映画の神様、今年も色々な作品をありがとうございました
2011年の僕の最高傑作は『KICK ASS』でした
もう一度言います ありがとうございました
来年も映画を楽しめるようお願いします
もう一度言います 楽しめますように…
No title
宵乃さん (>_<")ノ"
m(__)m m(__)m m(__)m m(__)m m(__)m m(__)m m(__)m m(__)m m(__)m
4月から仕事が変わって環境が変わって肉体的にも精神的にもいろんな的に余裕が無くて・・・
“悪魔の手毬唄”
宵乃さんの記事を読ませていただきました
もう両手でも足りないくらい観ているのにリカさんの心境をそこまで裏表までひっくり返したように考えたことが無かったです
驚きです!
この次観るときにどう感じるのか、楽しみが出来ました!!!
結局ブログは更新できないままで、映画も観る機会が減りました・・・
最近ではつい世間に煽られて「アナと雪の女王」を新しく出来たTOHOシネマズ日本橋で観ました(~0~)
ディズニーに思い入れの無い僕としては流行りに触れたという感じしかないのですが・・・
ブログDEロードショーで“愛は静けさの中に:CHILDREN OF A LESSER GOD”がかかったのですね!
ランダ・ヘインズ監督、ウィリアム・ハート ホントにすばらしい作品だと思います
音楽もよかったのでサントラも聴いてます
ランダ・ヘインズ監督、ウィリアム・ハートで「ドクター」もすばらしいので未見でしたら是非!
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この記事からもう2年以上経ってるんですね。早いなぁ…。
こちらを読んでから観たいみたいと思いつつ、観たのがやっとという点から考えると、遅すぎるんですけどね(笑)
でもまあ、やっと観られました。とっても面白かったです!
冒頭のがけ崩れの意図とか、タイトルへの入り方の唐突さ、手まりの動きとか、HAMさんと同じ事を考えてましたよ。
ちょっと特徴のある編集・演出でしたよね。
そこがまた、この特異な事件にピッタリです。
あと、磯川警部が良かったです。ホント渋いし、一途だし、友情にも厚い!
金田一のセリフと、警部の哀愁ただよう姿が印象的でした。